審査員は何を思いながら読んでいるか
審査員は1回の審査で数十件〜百件以上の計画書を読みます。限られた時間の中で、「応援したい」と思える計画書を探しています。
条件1: 最初の1ページで全体像が分かる
何をする会社が、何に投資して、どんな効果を期待しているか——最初の1ページでこの3点が分かる計画書は、好印象のスタートを切れます。 逆に、3ページ読んでもまだ会社概要が続いている計画書は、読む気力が削がれます。
条件2: 経営者の「なぜ」が見える
「なぜこの投資をするのか」「なぜこのタイミングなのか」に対する、経営者自身の言葉が入っている計画書は強い。
「取引先A社から品質改善の要求を受け、来年3月までに対応しなければ取引停止のリスクがある」——こういう切迫感のある理由は審査員に響きます。
条件3: 数字が「腹落ち」する
売上計画の数字自体よりも、「なぜその数字になるのか」の根拠が重要。
月産350個 × 単価3.5万円 × 12ヶ月 = 1,470万円——こういう積み上げ計算は納得感がある。一方、「市場成長率10%を反映して売上10%増」は根拠として弱い。
条件4: リスクに正直
リスクを書かない計画書が多いですが、リスクを認識し対策を用意していることは、むしろ高評価です。「想定の70%の需要にとどまった場合でも、固定費削減により3年で投資回収可能」——こういう計算ができている計画書は信頼できます。
条件5: 地域・業界への波及効果
「自社が儲かる」だけでなく、「この事業が成功すると地域の雇用が増える」「業界の技術水準が上がる」といった波及効果を書けると、審査員は「公的資金を投入する意義がある」と判断しやすくなります。
まとめ
審査員は敵ではありません。良い事業に補助金を出したいと思っています。そのためには、「この事業は成功する」「この会社なら実現できる」と確信を持てる計画書を書くことが最も重要です。