加点を1つ取るだけで順位が10位上がる——この事実を知らない事業者が多い
補助金の審査は「絶対評価」ではなく「相対評価」。他の申請者と比べて上位にいるかどうかで採否が決まる。採択率50%の補助金なら、上位半分に入ればいい。
加点項目は公開されているのに、取りに行かない事業者が驚くほど多い。逆に言えば、加点を全部取るだけで確実に上位に食い込める。
主要な加点項目一覧(ものづくり補助金の場合)
| 加点項目 | 内容 | 取得難易度 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 賃上げ加点 | 給与を年率1.5%以上引き上げる計画 | 低(計画書に書くだけ) | 最も重要 |
| 賃上げ上乗せ加点 | 年率3%以上の賃上げ計画 | 低 | 賃上げ加点と併用可 |
| 経営革新計画承認 | 都道府県から承認を取得 | 中(申請に1-2ヶ月) | 大 |
| パートナーシップ構築宣言 | 中小企業庁ポータルで宣言公表 | 最低(10分) | 中 |
| 事業継続力強化計画(BCP) | 経産局にBCPを申請・認定 | 中(2-4週間) | 大 |
| くるみん認定 | 子育てサポート企業認定 | 高 | 中 |
| えるぼし認定 | 女性活躍推進認定 | 高 | 中 |
最もコスパがいい:パートナーシップ構築宣言
中小企業庁のサイトで所定フォームに記入して公表ボタンを押すだけ。所要時間10分。これだけで加点が取れる。やらない理由がない。
最もインパクトが大きい:賃上げ加点
国の政策方針が「賃上げ」に強く傾いている。賃上げ計画を入れた申請は明確に優遇される。「年率1.5%」は月給30万円の従業員なら月4,500円。この程度の賃上げ計画で加点が取れる。
時間がかかるが効果大:経営革新計画・BCP
経営革新計画の承認は都道府県に申請。作成1ヶ月+審査1ヶ月。公募開始前から準備しておくのが鉄則。一度取れば複数の補助金で使い回せる。
公開されない「減点」——加点を全部取っても、ここで落ちる
加点は公開されている。しかし減点は公開されていない。審査の現場では確実に存在する。
減点1: 過去の補助金で実績報告を未提出
過去に採択された補助金で実績報告を出していない場合、データベースに記録されている。
よくあるのは「3年前に持続化補助金をもらったが実績報告を出し忘れている」パターン。本人は忘れていても、データベースは忘れていない。
減点2: 申請書と添付書類の数字が合わない
決算書の売上高と申請書の売上高が不一致。付加価値額の計算ミス。見積書と経費明細の金額のズレ。減点というより足切り。審査員は数字の整合性を最初にチェックする。
減点3: 同じ事業で複数の補助金に同時申請
ものづくり補助金と事業再構築補助金に同じ設備投資で申請——「資金集めが目的」と判断されるリスク。同一経費への二重補助は明確に禁止。
減点4: 事業実態が不明確
- 登記住所と実際のオフィスが違う
- ホームページがない、あるいは1年以上更新されていない
- 従業員数が直近で急減
審査員は「この会社は本当に事業を営んでいるか」を確認する。
減点5: 代表者が複数法人で同時申請
代表者がA社でもB社でも申請——名寄せされて「多重申請」と判断される。
加点を取る vs 減点を防ぐ——どちらが重要か
減点を防ぐ方が重要。加点がいくらあっても減点(足切り)で落とされたら意味がない。
今日やれる5つのアクション
- パートナーシップ構築宣言を公表(10分)
- 賃上げ計画を事業計画に盛り込む(30分)
- 過去の補助金の実績報告状況を確認(未提出があれば即対応)
- HPを最新の状態に更新
- GビズIDプライムを取得(まだなら今すぐ)
この5つを今日やるだけで、次の補助金申請の採択確率が確実に上がる。