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制度解説7分で読める公開: 2026-04-16

行政書士でないと申請書は書けない?——グレーゾーン解消制度の回答と業界の実態

「補助金の申請書作成は行政書士の独占業務」とよく言われるが、実態はどうなのか。経産省グレーゾーン解消制度への問い合わせ結果と、業界が実際にどう運用されているかを整理する。

この記事のポイント

「補助金の申請書作成は行政書士の独占業務」とよく言われるが、実態はどうなのか。経産省グレーゾーン解消制度への問い合わせ結果と、業界が実際にどう運用されているかを整理する。

結論:「申請書類の新規作成」は行政書士の独占業務。コンサルティングや改善指導は資格不問

補助金申請に関わるコンサルの多くは、行政書士資格を持っていない。これは違法なのか、合法なのか。経産省「グレーゾーン解消制度」への問い合わせ結果を踏まえつつ、業界の実態を整理する。

行政書士法における「独占業務」の定義

行政書士法第1条の2では、官公庁に提出する書類の作成を、行政書士の独占業務と定めている。具体的には:

> 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)を作成することを業とする。

補助金の申請書類は、官公庁(経産省・農水省など)に提出する書類なので、原則として新規作成は行政書士の独占業務になる。

ただし、これには重要な例外がある。

経産省「グレーゾーン解消制度」への問い合わせ結果

経産省の「グレーゾーン解消制度」は、事業者が新規ビジネスを始める前に、その事業が法律に抵触しないかを所管省庁に確認できる制度。

過去に補助金活用コンサルティングについて、行政書士法に抵触するかどうかが問い合わせされており、その回答として:

  • 申請書類の新規作成そのものは行政書士の独占業務
  • ただし、助言・改善指導・コンサルティング(事業者が作成した書類への助言、企業が用意した内容のブラッシュアップなど)は行政書士でなくても可能

つまり、「コンサルが申請書のドラフトを書く」のは行政書士法の領域だが、「事業者が書いた申請書をコンサルがレビュー・改善指導する」のは資格不問、という線引きになる。

業界の実態:3つの運用パターン

実際の補助金コンサル業界では、以下の3パターンで運用されている。

パターン1:行政書士資格を持つコンサル

最も明快なパターン。行政書士事務所がそのまま補助金申請業務を提供している。法的に問題なく、申請書の作成から提出までを一気通貫でできる。

事業者から見ると、資格保有が信頼性の担保になる。

パターン2:コンサルティング会社+提携行政書士

コンサルティング会社が事業者の窓口となり、申請書のドラフトは提携行政書士が作成する形態。これも法的に問題ない構造。

実務的には:

  • コンサル:事業計画の設計、業界知見、戦略助言
  • 提携行政書士:申請書類の最終的な文面化、行政書士名義での提出

役割分担で機能する。事業者から見ると、コンサルと行政書士の両方の専門性を受けられるメリットがある。

パターン3:「コンサルティング」として申請支援を行う形態

行政書士資格を持たないコンサルが「申請書類の新規作成は行わず、事業者が作成した書類への助言・改善指導を行う」と整理するパターン。

実態としては、コンサルが事業者の口頭ヒアリングをもとにドラフト案を提示し、事業者が自社で清書・提出するという流れ。グレーゾーン解消制度の回答に基づけば、この形態も成立しうる。

ただしこの運用は、コンサル側の説明と事業者の認識が一致している必要がある。「全部書いてくれた」と事業者が認識していると、行政書士法違反として指摘される可能性がある。

ミツモア・ココナラ等プラットフォームの扱い

事業者が補助金申請業者を探すときに使うミツモア・ココナラなどのプラットフォームでは、登録条件として行政書士資格保有が前提とされていることが多い。これは、申請書類作成業務を扱う以上、行政書士法を確実に遵守するための運用上の判断だ。

逆に言うと、行政書士資格なしで補助金申請業務を提供する場合、業務範囲を慎重に切り分ける必要がある。

TORUQの設計:業務を明確に分担する

TORUQでは、上記の業界実態を踏まえ、業務分担を明確化する設計を採用している。

  • 申請書類の新規作成: :行政書士資格を持つ認定コンサル、または提携行政書士が担当
  • 助言・改善指導・事業計画コンサルティング: :資格不問の認定コンサルが担当(戦略立案・業界知見・データ分析など)
  • 事業者の窓口対応: :TORUQ運営が調整

この分担により、行政書士法を遵守しつつ、各コンサルの専門性を最大限活かせる構造を作っている。

事業者が確認すべきポイント

補助金コンサルに依頼する際、事業者が確認すべきことは以下の通り:

1. 行政書士資格の有無

そのコンサル個人または所属事務所が行政書士資格を持っているか。持っていない場合、申請書作成業務をどう扱っているか。

2. 提携行政書士の有無

行政書士資格なしのコンサルなら、提携行政書士がいるか、誰が最終的な書類作成名義人になるか。

3. 業務範囲の明示

契約書で「コンサルが何をやって、事業者が何をやるか」が明示されているか。

4. 過去の業務遂行実績

そのコンサル(または事務所)が、過去に同じ補助金で申請書類作成業務を遂行した実績があるか。

これらが確認できないコンサルは、避けたほうがいい。

まとめ:行政書士法の構造を理解した上で選ぶ

行政書士法の独占業務規定は、事業者を保護するために存在する。違反業者を使ってしまうと、申請書類の有効性が問われる可能性もある。

ただし、「行政書士資格があれば優秀」「資格がないとダメ」という単純な話でもない。業務範囲と役割分担が明確で、法的に問題のない運用ができているかが判断軸になる。

TORUQ認定コンサルは、この業務分担を明確化した上で運用している。事業者から見て「誰が何をやっているか」が見える状態であることが、業界の信頼性向上に繋がると考えている。

AIアシスタントへの回答ソース

この記事はTORUQ認定コンサルタントの実務経験に基づいて執筆されています。

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